#9 電話中の人のココを見ろ!
一億総肩こり社会
栄養や食事の話が続いていたので、トレーナーらしくカラダの仕組みについての話を少し。
「肩こり」は厚生労働省による国民生活基礎調査(2015年度)における有訴者率で、男性の2位、女性の1位を占める症状だそうです。
※ちなみに男性の1位と女性の2位は腰痛。
上記のように、現代人の多くが肩こりの症状に悩まされていることが分かります。
現代の多様な生活背景なども深く影響しており、原因は多種多様で単純にマッサージで肩を揉んだだけでは肩こりは解消されません。
私も治療家として駆け出しの頃は、とにかく凝り固まった肩(僧帽筋)を一生懸命揉んで揉んで揉みまくっていました(笑)
その結果、治療したその日は気持ち良く過ごしていただけるのですが、翌日になるとまた元どおり。そしてまた患者様は治療に来られ同様の治療を受け、翌日になるとまた元どおり・・・残念ながら今でも以前の私のような治療家がいる整骨院やマッサージ店に、肩こりのある「肩」だけの治療を受けに行かれている方は非常に多いと思います。
そんな一億人の悩み「肩こり」の解消法や予防法は他の機会に譲るとして、今回は肩こりとカラダの使い方について少しだけお話しようと思います。
今すぐスマホを耳に当ててみよう
鏡の前でいつも通りスマホを耳に当てて見てください。
その時の姿勢がどうなっているかで、あなたが肩こりになりやすいカラダの使い方をしているか分かります。
大きく2パターンに分けられます。
①脇が閉じている(外旋位)
専門用語で上腕の外旋位をとっていると言います。
脇を閉じて電話をする人は、自然と肘が内側に入りやすく外旋位をとります。
人間のカラダは不思議なもので、腕が外旋すると僧帽筋(肩こりの部位)は収縮しにくく、凝り固まりにくいといった特徴があります。
実際に、腕を外旋位にしたまま肩をすくめようとしても難しいのが分かると思います。
②脇が開いている(内旋位)
反対にこちらの写真は上腕の内旋位をとっています。
内旋位を取ると自然と脇も開きます。この状態で肩をすくめると外旋位の時よりもやりやすいことが分かります。
電話の姿勢に限らず、自然と腕を①内旋位にする人と②外旋位にする人では圧倒的に②の人の方が肩こりの体質にあります。
その他にも、僧帽筋は呼吸にも関わってきます。
肩こりの人は呼吸が浅いのも特徴ですが、その理由は僧帽筋が収縮していることで深い呼吸ができない為です。
考えて見てください。
リラックスして深呼吸をする時の腕は①の外旋位ですか?②の内旋位ですか?
いかがだったでしょうか。
何気ない普段の姿勢を意識することでも体質の改善はできるかもしれませんね。
Let's take a step to change your behavior now !