Behavior Change

Behavior Change

”Behavior Change”は『行動変容』という意味です。人生を楽しむ為には健康でいることが大切です。自分の身体と向き合い、あなたの行動を変えるきっかけになればと思っています。

# 24 骨折は人生を変える

骨折の恐怖

「ガン・脳卒中・心疾患」の3大疾病は日本人の死亡順位の上位を占めており、人々の関心も高く検診を受けたり保険に入ったりと皆さん様々な対策をとられていることと思います。

そんな中、国内の患者数が約1300万人いて今後も増え続けると言われているのが

骨粗鬆症です。

特に閉経後の女性はホルモンバランスの影響で、骨密度が急速に低下する為骨粗鬆症になりやすく、患者の70〜80%が女性だと言われています。

近年では「若年性骨粗鬆症」と呼ばれる症状も増えてきており、栄養バランスの乱れが骨形成の異常として現れていたり、無理なダイエットが骨粗鬆症の原因にもなっています。

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骨を強く=カルシウム

骨の材料でまず思い浮かべるのは皆さんカルシウムだと思います。

しかし、骨が硬く折れずらいのはコラーゲンが螺旋状の枠組みを作り、その周囲を囲うようにカルシウムがくっついて構成されているから硬さと弾力性が保たれているのです。
実は靭帯、腱、骨、軟骨などを作っているタンパク質もコラーゲンなんです。以前の記事でも少しだけコラーゲンについてお話ししましたね。

 

alucky-yuya72.hatenablog.com

 

人間の体内に存在しているコラーゲンの量は全てのタンパク質の約30%も占めており、コラーゲンの繊維がビッシリと詰まっているからこそ骨や軟骨は弾力性を保ち衝撃による骨折を防ぐことができるんです。
つまり、加齢や過度なダイエットによって骨が弱く脆くなっているのはカルシウムが減少するからだけではなく、コラーゲンが減少していくことも大きな要因だということを知ってください。

寝たきりの原因「大腿骨頚部骨折」

骨の弱さに気づくのは骨折した時と言われます。 
しかし、骨粗鬆症患者の1300万人の内何らかの対策をしているのは200万人ほどと推定されており、これは非常に危険な状況と言えます。

実際骨粗鬆症患者の増加を背景とした大腿骨骨折は増加傾向にあると言われています

少し古いデータではありますが2007年には男性で約3万1000人、女性で約11万6800人に大腿骨骨折が発生しており、そのほとんどが50歳以上で発生率は加齢と共に加速度的に上昇していくというデータが出ています。

私の勤める病院でも大腿骨骨折の患者様が次々と入院してこられます。
リハビリ期間を経て経過の良い方では元の生活に戻ることもできますが、ほとんどの方が骨折前と比べてADLの低下が起こり元の生活をすることが困難となって施設へ入所されたり、最悪のケースでは寝たきりになる方も少なくありません。
骨粗鬆症の患者数から見ても決して人事でないことが理解できると思います。

骨折予防に必須の栄養素と腸内細菌の関係

骨の強化の為には先ほど述べたコラーゲン(タンパク質)やカルシウム以外にもビタミンKやビタミンDも必要となります。更には前回まで何回かに分けてお話した腸内細菌にも重要な役割があるんです。

例えば、ビタミンKはカルシウムの骨への沈着を促したり、カルシウムが骨から流出するのを防ぐ働きや、骨の石灰化を促す働きがあります。ビタミンKは食べ物からも摂取できますが体内でも合成されています。そのビタミンKを合成しているのが実は腸内細菌なんですね。
あまり知られていないことですが「ビタミンK」はK1とK2に分けられ、主に植物から摂取できるのがK1で腸内細菌による腸内酵素によって合成されるのがK2となります。
そしてこのビタミンK2の方がK1に比べて吸収率に優れていると言われています。
その他にもビタミンB2、B6、B12、ビオチン、葉酸など多種類のビタミン類が酵素によって合成されています。

また今回も腸内細菌が登場しました。

腸内細菌は骨折を防ぐ役割もあるなんてスゴイと思いませんか?

知れば知るほど自分と共存している腸内細菌を大切にしないといけないなと思います。

 

次回は今回も少し触れた『酵素』についてお話したいと思います。

酵素を飲んで健康に?酵素を飲んで痩せる?美容のために酵素が良い?

なんだか酵素ってカラダにとってパーフェクトなイメージですよね。

酵素についてもっともっと理解を深めましょう!

 

 

Let's take a step to change your behavior now !